引継がれる「いりめし」 その1

 「いりめし」と言えば、佐那河内村の嵯峨地区の郷土料理です。佐那河内村の河村教育長さんに「いりめし」についてよく知っている人を紹介してほしいとお願いしたところ、11月27日(水)に嵯峨地区の坂本さんという方の家に連れて行ってくれました。四国大学の吉山先生も「いりめし」について研究されているので、3人で行くことになりまた。
 まずは、昔から伝わっている本物の「いりめし」を食べるのが一番ということで、「いりめし」をいただくことになりました。
 本来の「いりめし」は、「いりこ」を醤油と酢につけたものを白いご飯に入れてかき混ぜて作ります。だれでも簡単にでき、栄養もあり、おいしく、酒のあてにもなったそうです。
 「いりこ」に染みこんだ酢と醤油の味が、白いご飯に染みこんで、とってもいいにおいが、食欲をすすります。一口食べると、口の中に、醤油と酢が作り出すなんとも言えない風味が広がります。少し堅い「いりこ」と柔らかい「ご飯」の取り合わせもいい食感を生み出します。あっという間に食べてしまいました。
 2杯目は、現在、学校給食などで食べているいろいろな具が入っている「いりめし」です。どちらもおいしかったのですが、昔の「いりめし」の素朴な味が印象に残りました。
 坂本さんのお話では、この「いりめし」は、嵯峨地区の男の人が、用水の修理など共同作業をした後で、集会所に集まり、お互いに労をねぎらいながら食べていたそうです。だから、作るのは男の人です。簡単にでき、酒のあてにもなり、疲れもとってくれる栄養価の高い「いりめし」が生まれたのかもしれません。一口で言えば「いりめし」は「ごくろうさん食」と言えます。