3月5日は「山びこ学校が発刊された日」

 1951年(昭和26年)のこの日に,「山びこ学校」が発刊されました。これは,山形県南村山郡元村(現在,上山市)の元山中学校の青年教師,無着成恭(むちゃくせいきょう)の指導を受けて,43名の生徒が書いた綴方作品集(学級文集)です。
 この43人の子どもたちが母親の胎内にいた1934年(昭和9年)は、東北大冷害の年でした。冷害によって,借金がかさみ,娘の身売りや,欠食児童,行き倒れ,自殺など,秋から冬にかけて大変な時期でした。東北本線沿線では、汽車の窓から捨てられた弁当の食べ残しを拾う子どもが多く見られたと言われています。
 戦後の混乱期に農作業を手伝いながら、雪深い山村で学ぶ子どもたちの姿が作文に綴られていて,多くの人の共感を誘いました。1952年(昭和27年)には,映画にもなりました。
                                          参考資料「食の366日話題事典」