パンは約6000年も前からエジプトで作られていました。人類にとっては、古くから食べられていた食物です。今では,世界の人々の約6割がパン食と言われています。
最初は、粉を水でこねて焼いた無発酵のパンでした。約5000年前にエジプトで発酵パンが発明され、古代ギリシャからローマ、そしてヨーロッパに伝わっていきながら次第にふっくらとした発酵パンが作られるようになりました。そして、世界各国に広がっていきました。
日本には1543年の鉄砲伝来と同時にポルトガルから伝えられました。ポルトガル語の「パン」という言葉もその時に伝えられました。その後、鎖国が続き、長崎などで西洋人のために細々と作っていたそうです。
1842年4月12日に静岡県韮山で江戸川太郎左衛門によって、第1回目のパンが焼かれました。これは、カンパンのような日持ちのよいパンだったそうです。この日を記念して「パンの日」としたそうです。
明治時代になってパン作りが広まり、イーストの代わりに酒種を使った日本独自の「あんぱん」が考案されました。それを機会に日本ではパンが普及し始めました。そして,昭和になり戦後の学校給食にパンが登場し、パン食が拡大しました。日本の高度成長とともにその後、生活の欧米化が始まり、パンが日本人の生活の中でごく普通に食べられるようになってきました。皆さんは、1週間に何回ぐらいパンを食べていますか。
参考資料「食育歳時記」