「うなぎの食べ方」(旬の食べ物 その3)

   私たちが土用に丑の日に食べるうなぎの蒲焼きは,昔はうなぎを丸ごと筒切りにして,串を打って焼いていました。その姿から「蒲(がま)の穂」に見立てて,ガマヤキ,カバヤキと言ったそうです。その後,島根で「出雲うなぎ」と言われる腹から裂いて焼く調理法があみ出され,関西に伝わりました。
 江戸時代には,関東に伝わりましたが,武士の多い江戸では,「切腹」につながるというので,背から裂いて蒸し焼きにする関東風の蒲焼きがはやりました。
 18世紀の初め頃には、蒲焼きを売る店があっちこっちでできました。やがて,ご飯と一緒になった「うなぎ飯」になって売り上げが飛躍的に伸びていきました。
 うなぎは栄養的に良質のタンパク質や脂質(DHA,IPA)が多く,ビタミンAやB1,B2,D,E類などビタミン類も豊富に含まれています。また,うなぎの皮にはコラーゲンがたくさんあります。
                                                                       参考資料「食育歳時記」