「水物語」その6 水の不思議な力② 

 水の不思議な力の続きです。
③水が液体でいる不思議
  水が常温で液体でいることは,最大の不思議なのです。それは,水の分子は,とても小さくて軽いので,本来は-80℃で沸騰し気体になってしまうはずの物質なのです。
  しかし,実際は100℃で沸騰します。水が100℃という高い温度まで液体でいられる理由は、水の分子のつながり合う力の強さに原因があります。水は他の物質に比べて,この力が異常に強く,高いエネルギーを与えないと手を離さないからです。

④4℃の水が一番重い不思議
 水が一番重くなるのは,0℃でも100℃でもなく,4℃なのです。この性質は水中の生き物にとっては都合がいいのです。たとえば,寒い冬,湖の表面が凍っても,湖底には4℃の重い水があるため,水がすべて凍って魚などの生き物が死んでしまうことはありません。4℃よりも温かい水や冷たい水が上昇することで対流が起こり,様々な物質が循環するようになります。

⑤溶かしやすい性質をもった不思議
  水は何でもその中に溶かしてしまう性質を持っています。動物は栄養分を血液中の水に溶かして全身に送り届けます。また,山に降った雨は、岩石や土の中を通り,いろいろな物質を溶かし込みながら海に運んでくれます。
                                                                                  参考資料「みずものがたり」