「月見と団子」

 旧暦の8月15日の夜を十五夜、中秋といい、その夜の月を中秋の名月と呼びます。十五夜の月は一年中で一番美しいと言われています。古くから宮中では,この日に月見の宴が催されました。
   月見には団子を供えることが多いですね。月見にいつ頃から団子が供えられるようになったかははっきりしませんが、室町時代には現在の供え物ような形になったと言われています。
 十五夜には15個の丸い団子を三宝などに盛って供えます。地域によって、団子の形が違います。関西では細長く子イモの形にしたり、静岡では団子を平たくして中央をくぼませた「ヘソモチ」など、さまざまです。数も決まっていないこともあります。
   団子を子どもたちが盗んで食べる風習も各地にあります。「十五夜団子は盗まれるほど縁起がよい」と言われています。これは神様が供物を食べたと解釈されるからです。
                                                                                        参考資料「食の歳時記」