12月10日は「大凶作を救う法律を作った日」

 1934年(昭和9年)、東北地方は米の大凶作となりました。青森県では、前年度の6割しかお米がとれませんでした。そのため、行き倒れや自殺者が増え、秋から冬にかけて悲惨な状況でした。東北本線では、汽車の窓から捨てた弁当の食べ残しを拾う子どもの姿が見られたそうです。また、青森県では身売りの婦女子が5千人を超えたと言われています。政府は12月10日に救済するための法律(政府の米を臨時に交付する法律)を出しました。
 今の日本では、想像もできないような飢えと寒さで大変な状況だったんですね。今、食べることに困らない豊かな時代になりました。ついつい、食べ物に対する感謝の気持ちを忘れそうになります。おじいちゃんやおばあちゃんが、「一粒の米も大事にしなさい」と言った意味が分かるような気がします。
                     参考資料「食の366日話題事典」