世界的パティシエ辻口さんの生き方

 1月6日の「ケーキの日」について,前に書いたので、それにちなんで、パティシエの話をしたいと思います。洋菓子のコンクールで3度世界一に輝いた辻口博啓さんの話です。
 辻口さんが生み出すスイーツは多くの人の心をとらえ、行列のできる人気店となっています。洋菓子の道を歩もうとしたのは、小学校3年生の時に友達の誕生会に呼ばれ、その時に出てきたのが生クリームのショートケーキでした。はじめて食べて、そのおいしさに衝撃を受けました。自分を感動させる洋菓子を自分も作りたいと決心したそうです。
 何もないところから10年でお店を持ちたいと思い、お菓子の神様に魂を捧げるくらいの気持ちで、10年間馬鹿になってやったそうです。怒られようが、何をされようが、言われたことは「はい」と言ってがんばり続けたそうです。トイレ掃除からなんでもとことんやったそうです。そうするといろいろなことが見えてきました。
 また、フランスのコンクールで優勝しようと、世界の頂点にいる人物の写真を10年くらい枕元においていました。寝る前に写真を見ながら、自分とどこが違うのか、写真では読み取れない味覚を想像していたそうです。
 和菓子店を営んでいたお父さんから「目で盗め」という言葉を教わりました。その言葉通り、先輩のやっていることを目で盗んで,必死で自分の技術を高めていきました。
 3つのエピソードからの分かるように、洋菓子に自分のすべてをかけて、夢を実現しています。 辻口さんはこう言っています。
「立ち止まってしまうと、これでいいのかって思ってしまう。常に新しいものを打ち出し続けることで、時代のニーズに応えていきたいと思います。」
  常に、強い信念と情熱を忘れずに,チャレンジし続けることが、多くの人の心をとらえるスイーツ作りにつながっているように思いました。
                                                                                                                                                   参考資料「致知」