インスタントめん・カップめんの発明の秘話

 1948年(昭和23年)日本は敗戦のどん底からまだ、立ち上がれず人々はお腹がすかしていました。1ぱいのラーメンを求めて屋台の前に列を作っていました。安藤百福さん(日清食品創業者)は「もっと簡単にラーメンを作れないか」と思いました。
 1956年(昭和31年)安藤さんは、ラーメン作りの思いがよみがえってきて、自宅の庭に小屋を建てて、ラーメンの開発を始めました。めんを腐らないようにするため、徹夜で実験を繰り返しながら「めんを乾かす方法」を考えました。なかなかうまくいきません。あるとき、めんを油で揚げる方法を思いつきました。試行錯誤を繰り返しながら「瞬間油熱乾燥法」を完成させました。
 1958年(昭和33年)8月に、世界初のインスタントめんができました。「チキンラーメン」と名付けられたインスタントめんは、爆発的に売れました。
 安藤さんは,アメリカを訪問したとき「チキンラーメン」を2つに割って,紙コップに入れてお湯を注いでフォークで食べるアメリカ人を見ました。食文化の違いに驚いた安藤さんは、外国人でも簡単に食べられる方法を研究しました。
 そして、生まれたのが世界初の「カップめん」でした。「カップヌードル」として、1971年(昭和46年)に売り出されました。
 安藤さんの「だれにでも簡単にできる、おいしいラーメンを」という熱い思いが「インスタントめん」「カップめん」を生み出しました。そして、今や世界で、年間900億食以上も食べられているそうです。   
                         参考資料「世界にはばたく日本力」